新生シンバ帝国軍雑記






マシリー
「せぇいっ!!」

ヴァイル
「よっとぉ!」

二人で剣の稽古をしておるようです。

マシリー
「はぁっ!」

ヴァイル
「うぉっとぉ!?」ガキンッ!!

マシリー
「…ふふん。勝負ありだねぇ」

ヴァイル
「ってぇ〜、姐さん、最後マジにうちこんだっしょ」

マシリー
「何言ってんだい、いつだって真剣勝負くらいの意気込みじゃないと足元すくわれるよ?」

ヴァイル
「へぇへぇ。あ、姐さん、ちょいと休憩しやすかい?イイモンあるっすよ」

マシリー
「あん?」

ヴァイル
「へっへぇ〜、こいつでさぁ」酒。

マシリー
「お前、どっからとってきたんだい、そんなもの」

ヴァイル
「とってきたなんて人聞き悪い。ちゃんと支給品としてもらってきたもんですよ」

マシリー
「ははは、まぁ、くすねてきたり賭け事なんかで手に入れたなんてしたら、黒獅子が黙っちゃいないしね」

ヴァイル
「…まだまだ経済的に余裕ないっすもんねぇ。うち。」(遠い目

それは言わない御約束。(滅



マシリー
「だからアタシは何度も言ってやってんのにあの頑固者ときたら…」

ヴァイル
「…………(汗)」

マシリー
「ヴァイル!聞いてんのかい!」

ヴァイル
「へ?あ、も、もちろんきいてますって」

マシリー
「だいたいお前はねぇ」

ヴァイル
(…また何かアンクロワイヤーの旦那と喧嘩したんだろうか…(汗)
 久しぶりに稽古つけてやるなんていってきたから何となくは分かったけど…)

マシリー姐さん、酒を飲むのが非常にハイペース。

マシリー
「ったく、黒獅子様は何やってるんだ不甲斐ない!」

アンクロワイヤー
「私がどうしたって?」

ヴァイル
「旦那!」

マシリー
「あん?」

アンクロワイヤー
「…二人とも、それはなんだ?」酒。

ヴァイル
「あ、いやぁ、ちょいと息抜きに一杯ってなもんで…」

アンクロワイヤー
「一応まだ勤務中だろう。二人がそれでは他に示しがつかないぞ」

マシリー
「相変わらずお堅いねぇ、黒獅子様?」

アンクロワイヤー
「マシリー、君、酔っているな?」

マシリー
「ふふん、どうせもうすぐ夕食時さ、これくらいはいいだろう?
 それよかちょいと話があるんだ、お座りよ。ついでに一緒に飲もうじゃないか?」

アンクロワイヤー
「いいや、私はまだ仕事が残っている。それにさっきも言ったようにまだ勤務中だ。
 これは没収するぞ」

マシリー
「私の酒がのめないってのかい!?」

ヴァイル
「姐さん!」

マシリー
「うっさいね!ほら、おのみよ!」

アンクロワイヤー
「…一杯だけだぞ」

マシリーから酒の入ったコップを受けとって、くいーっと。

マシリー
「いい飲みっぷりじゃないか」

アンクロワイヤー
「…なかなかいい酒だな。しかしこれほどの酒が一般にでまわっているのも不思議だな。
 買い付けるにしてもうちにそんな財政能力は…」←どこまでも真面目な人。

ヴァイル
「ああ、そりゃツェンバーから仕入れてるんでしょ。あすこは酒が美味いからねぇ」

アンクロワイヤー
「なるほどな。先の戦いでツェンバーを手に入れられた恩恵の一つが今回のこの酒という訳か」←やっぱり真面目。

マシリー
「ったく、相変わらず細かいこと考えてるねぇ。それが駄目だっていってんじゃないか。
 ほら、もう一杯お飲み」

アンクロワイヤー
「お、おい、マシリー!」

いいながらアンクロワイヤーのコップに酒をどばーっと。

ヴァイル
「………いやな予感。」




マシリー
「いいかいアンクロワイヤー、アンタはねぇ、ちょいと頭がかたすぎるんだよ」

アンクロワイヤー
「何を言っているんだ、貫きとおす信念が無ければ、総司令官などつとまらぬ」

マシリー
「だぁから、その信念はご立派だけどね、もうちょい、柔軟性ってやつをだねぇ」

二人とも酔っています。しかも何か二人して口喧嘩はじめてます。

ヴァイル
「・・・・・・・・」

酔うに酔えない状態のヴァイル。間にはさまれてかなり居心地悪そうです。

ヴァイル
「…そろそろ夕飯時っすよ?話はそれくらいにして、いきやせんか?」

それとなく口を挟んで酷くならにうちにやめさせようと試みる人。

マシリー
「ヴァイル!」

ヴァイル
「へ、へい」

マシリー
「お前もお前だよ、何だいさっきの稽古の時の剣さばきは!腕が鈍ったんじゃないのかい?」

ヴァイル
「そうっすかねぇ。」

アンクロワイヤー
「ヴァイル!いかんぞそんなあやふやな生返事は!
 ちゃんときちんと受け答えをせねば、相手に失礼だろう!」

ヴァイル
「っと、す、すんません」

アンクロワイヤー
「うむ、すぐに自分の非を詫びて謝るのはいい。
 だが君の場合、普段が人を煙にまいているような感じで…」

怒ったと思ったら誉めて、ほめたと思ったらお説教。酔ってます。支離滅裂。

マシリー
「黒獅子!だからそのきちんと過ぎるのはおよしっていってるだろ!!」
アンクロワイヤー
「あやふやなのが嫌いなのは君も同じだろう?」

マシリー
「む、ま、まぁそうだけどね、でもアンタのはちょいと度が過ぎるっていうのさ、
 お前もそう思うだろう、ヴァイル」

ヴァイル
「へ?あ、まぁ確かにアンクロワイヤーの旦那はちょいと生真面目すぎるっつーか。
 ああ、でも結構いいとこでもあるっすよねぇ」

マシリー
「ヴァイル!お前、アタシよりアンクロワイヤーの肩をもつってのかい?!」

ヴァイル
「へ?!いや、そうじゃなくて俺ぁ正直な意見を言っただけだもんよ!」

マシリー
「問答無用!」

ユアン
「閣下ー!何をしてらっしゃるんですかー!マシリーさん、それにヴァイルさんも!」

唐突にユアン登場。

ヴァイル
「ユアン!いいタイミングだ!」

ユアン
「え?」

ヴァイル
「あとは任せたもんよ!」脱兎。

ユアン
「え?あ、ちょっと、ヴァイルさん?!」

マシリー
「こらおまち!ヴァイル!くそ、逃げ足の速い…」

アンクロワイヤー
「ん、ユアン、どうしたんだいったい」

ユアン
「いえ、御食事時なのに閣下がいらっしゃらなかったものですから、探しにきたんです」

マシリー
「ユアン!」

がしっとユアンの頭をつかまえ。

ユアン
「は、はいっ?!」

マシリー
「相変わらず可愛いねぇ。私が可愛がってあげるよv」

ヴァイルが逃げてしまったので矛先がユアンに。

ユアン
「ちょ、マシリーさんっ?!」

マシリー
「てなわけで!ほら!ユアンもお飲み!」

ユアン
「えと、あの、か、閣下!何とかいってください!」

アンクロワイヤー
「マシリー…」

マシリー
「あん?なんだい黒獅子様?」

アンクロワイヤー
「……私にももう一杯くれないか。」

ユアン
「閣下ーーーーーーっ!!!???」

マシリー
「おーvいい感じじゃないかアンクロワイヤー。よし、ドンドンお飲み!」

ユアン
「何言ってるんですかっ!今はまだ一応勤務中ですよ!
 そりゃもう夕食時間ですからいいかもしれませんが閣下もしかしてもう飲みすぎなんじゃないですかっ?!」

アンクロワイヤー
「…ん〜…………………まぁともかくのめ。」

ユアン
(酔ってる………絶対飲み過ぎて酔ってる………!!!)

マシリー
「さぁーお飲み!ユアン!!」

ユアン
「ちょっとまってくださいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」


暗転。



ケイ・ファルオン
「………それで?そのままのみ過ぎてしまって挙句に止めに戻って来たヴァイルや他の者までまきこんで
 収集つかなくなって揃いも揃って二日酔いというわけか?」こめかみに青筋。

一同
「・・・・・・・・・・・・・・・(汗)」

ケイ
「全員減俸。」ずばっ。

一同(特に傭兵の皆様)
煤i ̄□ ̄;)がーん!





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某御方にリクエストされてかいた新生シンバ雑記。
ヴァイルが目立ってるのは趣味です。
かいてて楽しかった………。
アンクロさんは酔ってもどこまでも真面目で、マシリー姐さんも喧嘩腰なのはかわらないかと。
そうしてその間にはさまれるヴァイルとユアン………不憫だ(笑

新生シンバが資金不足なのはイベントでもありますゆえ。
傭兵さん方には減俸は辛いんですよね(´▽`)ノ



03/09/19